2020年10月17日(土曜日)
輪島塗の小皿が納品されました。
御所坊では、お客様に提供する器は出来るだけオリジナルにしようとしています。
その際、無方庵の綿貫先生に監修して頂いていますが、形から全てオリジナルを作る場合や規制の品に手をかけたりしてオリジナルにする場合があります。
例えばこの小皿、横から見ると分かるのですが段が付いていて汁物やソースを底に入れて品物を盛り付けて提供しています。
段を付けるのは料理人の声を反映したものです。
写真はたまたま牛ですが、十二支の動物や漢字が描かれ組み合わせて使えるようにしています。
この小皿を9枚入る箱を制作しました。料理を盛り付けると華やかで結構人気があります。
9枚の中央の1皿を赤い朱塗りの小皿を入れれば、お祝い事に使えると考えました。1年以上前の事です。
昔から取引のある、能登の輪島の慶塚漆器店の主人に依頼をしました。
木を薄く引いて、布と漆を何回も塗っては乾かし、磨き、手間暇かけて制作しました。
福の字は、もちろん綿貫先生の字です。これを輪島塗の職人が手作業で書くのです。
輪島塗はご存知のように日本の中でも一番有名です。
非常に高価なので25枚しか発注しませんでした。25名以下のお祝いの宴の際には使用したいと考えています。
木綿の注染の浴衣と同様、塗の器も消えゆく日本文化の一つかもしれません。